パットマンⅩの 遊星より愛をこめて

桑田のユニフォーム姿、良いね!

ああ、ジャイアンツ。

ジャイアンツ熱が高まっていることは以前の記事で書きましたが・・・
関連のムック本やDVDを色々買っています(。・ω・)

イメージ 1

ジャイアンツ80年史 PART.1~PART.4」

それぞれの時代別に、130頁に渡って年度毎の成績やペナント・レースの流れ、監督の横顔、懐かしい選手たちの対談、成績紹介などが掲載されており、とても読み応えのある内容になっています♪
ちなみにジャイアンツの前身は、1934年に結成された「大日本東京野球倶楽部」。
翌年にアメリカ遠征に出掛け、アメリカ人に分かり易いように「東京ジャイアンツ」と仮に名乗りました。
初代監督は三宅大輔。国内リーグ戦に当たっての初代監督は藤本定義です。

イメージ 2

アメリカ人にウケるように、背番号は漢数字にしました。
このメンバーの中に、三原脩水原茂沢村栄治など、後の職業野球に多大な貢献をし、影響を与えた選手が含まれていたのですね(。´・ω-)
ジャイアンツの歴史は、日本プロ野球の歴史と言っていいでしょう。

時には、なりふり構わずスター選手を集めるなどと批判されておりますが、近年ではその「金満球団」ぶりも影を潜め(?)、今年は戦力不足からのBクラス転落なども予想される有様。巨大戦力を持たないチームでどのような戦いを繰り広げるのか、大いに注目しています♪

それにしても・・・
リーグ優勝45回、日本一22回という成績には、改めて驚くばかり。
これに次ぐのは、西武ライオンズのそれぞれ21回、13回ですから、ぶっちぎりの最強球団です。
ライバルといわれる、同じく老舗球団の阪神タイガースと比べたら、それこそ月とスッポン(阪神ファンの人、ごめんなさい<(〃∀〃)>)。
戦力が均衡した今の時代にも、直近8年間で6度のリーグ優勝、2度の日本一。リーグ3連覇継続中。
原監督の手腕と言ってしまえばそれまでですが、かつて黄金時代を謳歌した西武ライオンズの凋落を見るにつけ、強さを維持し続けることは容易ではないし、それを実践しているジャイアンツは、やはり凄いと思うのです(b´ー`)

イメージ 3

過去に優勝した年のDVDを観るのも楽しみのひとつ(じいさんか!?)。
これらの時代も、すでに歴史の一部になってしまいました・・・

中でも思い出深いのは、1994年の西武ライオンズとの日本シリーズ
’83の初対決を皮切りに、’87、’90と一度も勝つことが出来なかった相手。
’87はクロマティの緩慢な守備の隙を突かれ、1塁走者の辻発彦がワンヒットでホームインしてしまうという屈辱を味わいました。
そして’90は、手も足も出ず4連敗。
堅実な森祇晶監督に鍛えられたライオンズに、カンピューター長嶋監督率いるジャイアンツが勝てるとは全く思えませんでした。

イメージ 4

日本シリーズのような短期決戦の勝敗を占うには、対戦するチームが守備型か、攻撃型かを見極めるのが最も確実だと考えます。
V9時代のジャイアンツは、一見すればONを中心にした攻撃型のチームと思われがちですが、その実、川上哲治監督や牧野茂ヘッドコーチによって隅々まで守りが鍛えられた守備型のチームでした。その鉄壁の守備に、大打者ONを初めとする攻撃力が加わったからこそ、短期決戦で9連覇という奇跡が実現したのです。もし川上監督がONの破壊力に胡坐をかいて守りを軽視していたら、9連覇など夢のまた夢だったでしょう。

’75から’77にかけて3連覇した阪急ブレーブスは、捕手出身の上田利治監督によって完成された守備力を誇っていました。特に外野の守りは盤石。攻撃重視の長島ジャイアンツは’76、’77の2年とも守りのミスが大きく響きシリーズ敗退。

イメージ 5

’79、’80と2連覇した広島カープも投手を中心とする守りのチーム。対する西本幸雄監督の近鉄バファローズは攻撃型。
’82、’83連覇の西武ライオンズ広岡達朗監督が守備を鍛えたチーム。
ただし、’83の西武対ジャイアンツのように、両者とも守備型のチームだと、シリーズは先の読めない白熱した戦いになります。
実際、’83のシリーズは史上最高と言われましたし、森西武と野村ヤクルトが激突した’92も逆転に次ぐ逆転、最高の盛り上がりを見せました♪

このように、シリーズで勝つのは守りを「より重視した」チームです。
ところが、です・・・
ごくまれに、そうでないことが起こる場合がある。
これが勝負の怖さというものでしょうか。


イメージ 6

普通に考えれば、勢いに乗ったその年限りの優勝チームであるタイガースよりも、過去数年に渡り優勝実績のあるライオンズのほうが強いでしょう。ライオンズは間違いなく守備型のチームであり、タイガースは攻撃型です。
しかし、結果はタイガースが日本一。どうしてそうなったのでしょうか。
第一に、タイガースにはバースがいたこと。
ある特出した選手一人の働きにより、その選手の所属するチームが勝ってしまう。同じことが2013年の東北楽天ジャイアンツのシリーズでも起こりました。この時の特出した選手とは、言うまでもなく田中将大です。
第二に、その年のタイガースの勢いが尋常ではなかったこと。
ペナントレースにおいても4月のジャイアンツ戦で、槙原寛己からバース・掛布・岡田がバックスクリーンにホームラン3連発。いまだに語り継がれる、記憶に残る年となったのです。まさにタイガース旋風が吹き荒れました。
第三に、ライオンズには日本シリーズ無敗の参謀 森祇晶がいなかったこと。広岡監督との意見の衝突により、ヤクルトと西武を日本一に導いた広岡・森の名コンビが解消されていたのです。

で、’94の西武対ジャイアンツです。
この時も「そうでないこと」が起きました。
理由は・・・
分かりません(@@;)
西武には「らしくない」ミスが出ます。
 送りバントの失敗。
 辻の三塁への悪送球で1点献上。普通に投げていれば川相は悠々アウトでした。
 清原が打球に見とれて走らず2塁打をフイに。次打者のヒットで還れず。
対するジャイアンツは・・・
 第2戦を完封で締め括った屋敷要のスーパーキャッチ。落ちていれば同点に追いつかれていました。

イメージ 9

 もっとも、屋敷だからスーパーキャッチに見えたのも事実(。・艸-)
 9回土壇場での大久保の悪球打ち同点ホームラン。結局その試合は負けましたが、何かが起こると予感させるには十分のインパクトがありました。

イメージ 8

 その年、ペナントレースで1本もホームランを打っていない緒方が、拮抗した場面でまさかの決勝満塁ホームラン。

イメージ 7

テレビを観ていて、「ひょっとしたら・・・」の思いが次第に強まります。
そして第6戦の前に「森監督辞任」の新聞報道。
試合では、同点を阻止する松井の絶妙のバックホーム。辻、憤死。
そのままジャイアンツが日本一に。

勝てる筈がないのに、フワフワ夢見心地でいるうちに勝ってしまった、という気分。
前年は野村ヤクルトに負けていた西武。それに加え、折しも監督辞任という時代の空気の中で自滅してしまったのでしょうか。西武の黄金時代は、このシリーズで確実に終わりました。ジャイアンツは色んな意味でラッキーだった・・・

一方の長嶋監督にとっては’77以来、実に17年振りの日本シリーズ
17年前は「圧倒的に有利」の前評判にも関わらず、1勝しかできず阪急に完敗。
不慣れな乱数表を使用するなど指揮官自らテンパってしまい、戦わずして老獪な上田阪急に負けていました。
それを考えれば、’94は随分落ち着いていたなあ。
選手を暗示にかけるような独特の手腕も発揮。
指揮官としては勿論のこと、人間的にも成長したのでしょう。

イメージ 10

長い歴史の中には、こんな日本シリーズもあったということです。
長期ペナントレースだけでなく短期決戦にも勝てるチーム作り。
そのためには、まず守りを固めることが鉄則。
攻撃力は後からついて来るものと心得るべし、です( `・ω・)ゞ

セ・パの王者同士の闘い、日本シリーズ
このシステム、大好きです♪
だから、クライマックス・シリーズなどというものは大っ嫌い。
なぜ勝率2位や3位のチームが日本シリーズに出るんですか。
意味が分かりません。

アメリカでも似たようなことをしてるだろうって?
メジャーリーグアメリカン・ナショナル両リーグに15チームずつ。
数が多いので、便宜上東地区、中地区、西地区に分かれています。
日本は同一リーグの中で、他のチームと総当たりで同じ試合数を戦いますが、メジャーは同じ地区のチーム同士の戦いが優先され、同一リーグでも地区が違えば戦う試合数は少なくなります。
つまり、対戦相手がそれぞれバラバラだということです。
ここが日本との決定的な違いなのです。

イメージ 11

条件が異なる中での年間勝率は、それだけを単純に比較して順位を付けるのは平等なやり方とは言えませんから、各地区の勝率1位のチームと、それ以外で最高勝率を挙げたチームとの4チームでリーグ№1を決めるプレーオフを行うのは、勝率を絶対的な基準とできない現状では、上位4チームにとって最も公平なチャンピオン決定方法なのです。なにしろ直接戦うのですから。

顧みて日本はどうでしょうか?
各チーム総当たりで、平等に同じ試合数を戦います。インターリーグ交流戦)も同様です。あるチームとは多く戦って、あるチームとは少なく戦うなどということはありません。要するに、完全に平等な方法で決定されるのが年間の勝率なのです。そうであれば、勝率1位のチームがどこからも文句の付けようがないチャンピオンなのであって、その結果が出た上で改めて2位、3位のチームと戦うことがいかにナンセンスなことか、容易に分かるではありませんか。

イメージ 12

クライマックス・シリーズとは、優勝できなくても美味しい思いを味わうことが出来る(球団に金が入る)、さらに運が良ければ日本一にもなれるという摩訶不思議な制度ですね~(# ̄‐ ̄)o))
優勝しなくても良いんですから、優勝する力のないチームにとっては渡りに舟。
あえて優勝を目指そうとも思わなくなるでしょう。
当然、ペナントレース優勝の価値は低くなり、かつての10.8のような、または’88、’89の西武と近鉄との死闘のような劇的な結末は望むべくもなくなるでしょう。いえ、既にそうなっています。

「消化試合が減るから良い」という意見がありますね。例え優勝の価値が下がっても消化試合が少なくなることの方が望ましいなどという、本末転倒のご意見には全く賛同できません(#`-_ゝ-)

なんて長いブログだ!!