パットマンⅩの 遊星より愛をこめて

桑田のユニフォーム姿、良いね!

「特撮と怪獣 わが造形美術」 成田亨

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尊敬する成田亨氏の著書です。
氏の画家、彫刻家としての半生から、ウルトラQウルトラマンウルトラセブンその他に関わったときの内幕などが書かれています。
 
読み進めるうちに特に感じるのは、円谷プロに対する不信感の根深さですね。
以下、抜粋。
 
後から出てくる『ウルトラマン』の本も、しっかり取材してないものが多いですね。あのころのテレビ番組を取り扱った最近の本を見ていると、なんだかできるだけ僕の名前を消してしまおうという企業としての方針でもあるのじゃないか、とさえ思うことがあります。
嘘を書いた本が出て、嘘を言うテレビが流れ、僕が黙っていると嘘が真実になってしまう。
元来、僕は彫刻家です。彫刻家というのは芸術家です。芸術家が、とある会社の仕事を引き受けて、怪獣デザインをするわけです。当然、できた怪獣デザインは、あるいは描かれた怪獣デザインは、芸術家が描いたんだから、芸術作品です。
これに対して円谷プロはなんて言うかというと、美術監督というものは、会社の指示に従う職人にすぎないと言うんです。
そういうふうに、意識の違いがあります。
今だに僕のおかげで飯食ってるのに、飯食うどころか何億って稼いでいるのに、僕の名前を消してしまうとか、そんなことばっかりやり、そして僕には金をよこさない。こういうことが、やっぱり許されていいのかどうかと。
戦ってるのは僕一人です。
 
他の箇所には個人名も出ていて、彼らがウルトラマンのデザインについて「みんなで考えた」と嘘を言っていると批判しています。
実際にそういう動きがあるとしたら悲しいことですね
 
特撮ファン、ウルトラファンの間では成田亨氏の名前は、ウルトラマンウルトラセブンはもちろんのこと、後世に残るいくつもの怪獣を生み出した芸術家として幅広く認知されています。
 
真実は決して隠れることはないと信じたいですね